巷にはたくさんの成功した大家がいます。
その大家は各々勝利の方程式を見つけ、それをひたむきに実行しています。
勝利の方程式は取り組む人の属性異なってきます。
「不動産経営に多くの時間を割ける人」「自己資金が多い人」「年収が高い人」「不動産大家の先輩がいて、その人に会った最短距離や物件を紹介してくれる」「市況が不動産融資に積極的な時代だった」などで条件は異なります。
そして、その勝利の方程式はどれも正解ですし、自分に合うかどうかは自分自身で不動産経営を学び、実際に売買・経営を行いながら、確認してみるしかないです。
なので、きしのの購入基準もあくまでもその一つと思って、参考になればと思います。
筆者の購入基準
2020年度版の基準はこんな感じです。
- 構 造:木造
- 築年数:10年未満(場合によっては築古を購入することもあります。)
- エリア:首都圏(山手線の主要駅から約30分圏内)
- 駅徒歩:10分圏内(近ければ近い程よいです)
- 権 利:所有権
- NOI利回り:3%程度(業者には表面利回り8%程度と言っています。)
それぞれの理由について説明します。
【構造:木造】
建物の構造には木造、鉄骨造(S造)、鉄筋コンクリート(RC造)、鉄骨鉄筋コンクリート(SRC造)があります。
一般的に鉄骨鉄筋コンクリート(SRC造)・鉄筋コンクリート(RC造)が頑丈で建物の資産価値も高く、銀行の融資も付きやすいです。ただ、鉄筋コンクリート(RC造)は修繕費・解体費・固定資産税も高いです。また、支出を伴わない経費である減価償却費も償却期間が長いのでその分少なくなります。
木造のその逆で、修繕費・解体費・固定資産税も安く、減価償却費も多く取れるので、資産形成時は各種費用を抑えた資産拡大ができます。
【築年:10年以内】
維持管理に手間・コストが掛からないので、新築(ハウスメーカーは下手なオフィスビル並みの金額になるので、街の工務店の施工物件に限る)・築浅をメインで買います。
また、大規模修繕済であれば築古を買うこともあります。
築古を避ける理由は、新築・築浅であれば入退去はクリーニングで済みますが、築古だと入退去の度に十数万掛かりますし、酷い時は数年分の家賃は吹っ飛びますし、外壁・階段の補修で百万を超える工事も発生するためです。
一方で築古の方が価格も土地値に近く、賃料下落も限られることから好む人もいます。
【エリア:首都圏(山手線の主要駅から約30分圏内)】
エリアを首都圏としている理由は、今後もしばらくは人口増加が見込め、入居付けが容易だからです。
特に単身世帯数は2030年から2040年まで増加する見通しなので日本では数少ない魅力的なエリアです。また、首都圏の30分圏内には地方ほど空いている土地が少ないので、競合も限られます。したがって、比較的少ないので値崩れもしにくいです。
人口減少するエリアで戦うと、フリーレントや広告料を積まなければ決まりませんので、資力のあるオーナーが有利になります。借入を行っているオーナーでは太刀打ちできないです。実際、札幌・仙台・福岡はアパートを作りすぎて賃料が大幅に下落しているエリアも存在します。
【駅徒歩:10分圏内】
不動産という名の通り、一回買うと立地は変更できません。
先ほど記載したエリアと同じく、最寄駅からの距離は極めて大事で、距離は近ければ近い程良いと思っています。(駅徒歩5分以内と10分以内では競合物件の数は4倍も違います!)
近ければ競合物件も少なくなりますので、入居付けが容易になります。
逆に10分を超えると検索すらしてもらえず、首都圏でもエリアによってはなかなか埋まりにくくなってしまいます。
(地方や郊外では駐車場を確保すれば駅徒歩と関係ないこともあります。)
【権利:所有権】
初めて買った物件の敷地の一部が借地権で売却に何かと苦労しました。
ただでさえ、不動産の取引はあまり行うものではないことから、一部の得意な人を除いて借地権という得体のしれないものはとにかく人気がないですし、迅速な売却も所有権に比べて遅いです。
また、地主との関係が良くない場合、売却時に承諾してくれなかったり、高い承諾料を求められたりします。それが原因で地主との訴訟、隣地と問題を抱えている場合も自分の力では解決できません。
過去の経験から売却や管理での意思決定を速やかに行いたいので、所有権に拘っています。(借地権以外にも地上権というケースもありますが、極めてレアです。)
【NOI利回り:3%程度(業者には表面利回り8%程度と言っています。)】
物件の表面利回りだけでなく、きちんとした利益を上げれる物件じゃないと買わないというブレーキの意味をもった基準です。
良く勘違いしてしまうのですが、銀行がきっちりと審査した上で、貸してくれるので買うことさえできれば利益を上げれると思ってしまいますが、そうでははありません。例を挙げれば、バブルの時や、最近でいればかぼちゃの馬車事件等、銀行による融資が購入者を破滅に追い込んだ例は多々あります。
物件価格が8%でも、融資期間が短く、金利が高い場合や、管理コストが高い物件の場合、全く利益がでないところか、損失が発生する可能性があります。また、きしのも2棟目のアパートで返済期間が短すぎて、返済比率が8割超の物件を買い高い授業料を払ったこともあります。
きしのの計算方法は、「物件の賃料(満室の年間賃料)-ローン(年間支出)-固定資産税(教えてもらえない場合、一か月分の家賃を仮で計上)-管理費・清掃費・修繕費(満室の年間賃料×10%)-特殊な支払いがあれば適宜」で算出した額を物件価格で割れば出てきます。
数字され揃えば、数分でできる作業です。
業者と会うときは必ずこの基準も提示して、「これを満たした物件があればすぐに買うよ」と伝えています。もちろんこの基準はかなり厳しいので全てを満たすものは出てきませんし、もっと資力のあるオーナーに買われてしまうことが多いです。満たさない場合は個々判断して、最終的に収益が確保できるなら購入判断に至ることが多いです。
これは自分の基準なので、皆さんも色んな本やオーナーの基準とかで情報を集め、それぞれの基準を作ってみてください。
基準ができることで、業者としっかり話すことできますし、購入する際も迷いなく進めることができますよ。
最後までお付き合い頂きありがとうございます。
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