がむしゃら不動産経営

ただ会社員が完全な経済的な自由を手に入れるまでを綴ります。巷の本のようなスマートな話はありませんが、確実に前に進んでいきます!

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被害額1500億!かぼちゃの馬車の馬車事件とは?

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かぼちゃの馬車事件」は巷の一部で呼ばれている呼び方です。この事件が起こった経緯と対策について紹介したいと思います。

 

これは株式会社スマートデイズ(旧スマートライフ)が販売していた女性向けシェアハウスなどを地方銀行のS銀行と結託して、弁護士・医者・高所得層のサラリーマンに市場価格数倍という法外な値段で売りつけた事件です。

 

株式会社スマートデイズがシェアハウスを販売に踏み切ったのは、不動産価格の上昇と建築資材・作業員の高騰です。
2012年末に安倍総理が就任し、リーマンショックギリシャショックから抜け出すべく経済対策を打ち出し、日本銀行もこれに呼応するように大規模な量的緩和政策を行ったことから、余剰となった資金が不動産に流れ込みました。また、東日本大震災西日本豪雨などの大規模災害からの復興に伴い、建築資材の不足による資材の高騰や作業員の取り合いが起き、工賃の上昇が起きました。
その結果、これまで普通にアパートを建てていれば利回りをある程度確保できていたものの、土地・建物が上昇したことから利回りが低下し、魅力的な商品ではなくなってしまったのです。

 

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そこで、生み出したのが「シェアハウス」です。シェアハウスは専有部を収納・多少の寝る場所に限定し、キッチン・風呂・トイレを共用部に纏めたものです。最もコストがかかる水回りを各部屋に作るのではなく、共用部に纏め、且つ、減らすことで建設コストを減らしつつ、その分部屋を多く作れます。

通常のワンルームと比べ水回りの設備が少ない分、1部屋当たりの賃料は下がりますが、部屋数が増えているので満室であれば普通のアパートよりも稼げるのです。

ちなみにこれらに似ている事例としては、都心の一部で流行っている極小住宅も同じ類だと思っています。バブルのときは生きていないのでよく分からないですが、30年前に15㎡前後で風呂・トイレ・洗面をまとめた三点ユニットが流行りましたがそれと似ているような気がしています。

話を戻すと、スマートデイズはこのシェアハウスを市場価格の倍以上の値段で売り始めました。
弁護士・医者とはいえ、不動産の知識はないので長期にわたって安定的に賃料を保証するサブリースを行うと約束して安心させ、数億円もの融資も地方銀行のS銀行が行いました。

問題はスマートデイズとこの融資を行ったS銀行が結託して不正融資を行ったので、被害が拡大したのです。

本来融資を行う際は、ある程度の頭金が必要です。いくら高所得の弁護士・医者といっても数千万~数億円の物件の頭金を持っているわけではないので、融資が受けれらるように、スマートデイズがS銀行に提出する書類(源泉徴収票等)を預金があるように偽造し、融資を受けやすくしたのです。このことはS銀行の行員も知っていたと言われています。

スマートデイズも高額な物件を売りつけたものの、きちんと稼働されすれば、サブリースで保証した賃料を支払えると思っていました。ただ、これと同時期に全国的にアパート投資・ワンルーム投資が流行り始め、不動産価格の高騰や、供給過剰となったアパートによって空室率が増加し始めたのです。

普通のワンルームよりも設備が乏しいシェアハウスはそもそも選ばれにくい傾向にあります。普通のワンルームが沢山あるなかで、敢えてシェアハウスを選ぶ人はいません。結果として、スマートデイズはサブリースで約束している賃料すら確保できなくなり、スマートデイズは2018年5月に破産しました。

結局、この事件による被害者は800名被害額は1500億円を超えるとも言われています。

細かい内容はネット上に色んな記事がありますので、調べればすぐに分かると思います。

 

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騙されないようにするためにはどうすれば良かったのでしょうか?
不動産は「投資」と言われることが多いですが、本来は自ら運営に関わらなければいけない事業です。


したがって、不動産の購入する前に、自分でどのくらいの価格帯・利回りの買うのかに基準を作っておくことや、物件紹介されたときはこれまでブログで紹介してきた購入したときに行っている「物件価格の妥当性」・「賃料の妥当性」・「物件の収支計算」を事前にやってみれば購入する前におかしいなと気づけたんじゃないのかなと思います。
そもそもはスマートデイズスルガ銀行の不正が問題ではありますが、購入前に少し調べれば防げてたと思います。

 

以下の記事の中に物件購入したときの判断基準を紹介しています。

 
これに似た事件は区分所有物件を低所得者層に売りつけた事件のように定期的におきます。

まずは購入する前に目標を定め、購入する基準を作ってしっかり判断しましょう。

 

本日も最後までお付き合い頂きありがとうございました。 

 

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