がむしゃら不動産経営

ただ会社員が完全な経済的な自由を手に入れるまでを綴ります。巷の本のようなスマートな話はありませんが、確実に前に進んでいきます!

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毎月大赤字のアパート売却と大反省。。。

1棟目の横浜市のアパートが絶好調で、アパート経営を甘く見たきしのは、翌年に2棟目となるアパートを船橋市に買いました。
 
 

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が、このアパートは購入から4年後の2019年に船橋市の物件を売ることになりました。。。
理由は「あまりにも採算が悪いから。」ということで見切りをつけ売却しました。
損失額は売却時に生じた譲渡所得の税金も含め、一千万近い損失を出したと思います。
(譲渡所得が生じていますが、これも会計上の利益のため、キャッシュはマイナスです。)
 
今回は、損失を出した理由と、学んだことを書きたいと思います。
 
 

f:id:formosa1:20200813005222j:plainそこまで大きな損失を出した主な理由は大きく3点あります。

1.返済比率が高かった。。。

物件家賃収入に占めるローンの返済比率割合が高く、満室の賃料収入の8割超を占めていました。それに管理費・清掃費・修繕費が加わると完全に数万から数十万の赤字でした。
購入のときにちょっと考えればわかるでしょ?と思うでしょうが、1棟目で気を良くしていたので「2棟目もできる!」と完全に勇み足でした。
これが失敗した理由の大部分を占めていたと言っても過言ではありませんし、もし、返済比率が5割程度でしたら現在も保有していたと思います。
 

 2.建物の設備が古く、修繕費の出費・頻度も高かった

また、賃料が3万円弱と安く物件も築30年と古いため、リフォームや修繕費に多額のお金を要しました。
リフォームも退去するごとに水回りの修繕・クロスの張替え等で20万~50万掛かるので、2年程度で退去されるとリフォーム代すら回収できません。
また、貸室以外の共有部も劣化していたため、毎年のように外壁・階段の補修で数十万程度飛んでいきました。
 

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さらにワンルームの仕様がバブル期に流行った三点ユニット(トイレ・洗面・バスがセット)だったので、トイレ・バス別(あわよくば洗面も別)を好む最近の流れから、年度末年始の繁忙期を外すと内覧者は激減するので、半年以上も空室になることもありました。
なので、入居付けするために仲介業者には広告料2~3ヵ月、フリーレント1ヵ月、入居時の初期費用無料等の施策をいろいろやりました。
さらに管理会社の管理もいまいちだったことも収支の悪化に拍車を掛けました。滞納者の放置、船橋市が管理会社の得意エリアではなく、入居付ができなかったことで空室率が50%になったこともあります。
ちなみに現在保有している横浜のアパートは、新築ということもあり、リフォーム代や物件の修繕費はほとんど掛かっていません。
 

3.賃料が安いと滞納者が増える

家賃に負担力に応じた属性の方が入居するため、賃料が安いと年収が低い方が入居されるので滞納が多くなります。必ずと言っていい程、毎月のようにどこかしら1室が滞納していました。
中には社会的常識の範囲を超えた利用方法で部屋を使用し、その原状回復費用について承諾したにも関わらず、支払わず連絡が取れなくなった入居者もいました。
ちなみにこの方には家賃保証会社を利用し、請求・回収しました。

 

これらの対策として、いまいちな管理会社を別の管理会社に切り替えたところ、入居率の向上、滞納者が減少し、若干ですが収支は改善しました。

が、赤字であることには変わりがありませんでした。

とにかく精神衛生が悪く、一時は不動産経営を辞めようと思ったこともありました。
 

 

f:id:formosa1:20200813005438j:plain2019年に売却に踏み切った理由は、「これから景気が後退しそうだということ。」「保有から4年が経過し、減価償却の効果がなくなるということ」の2つです。

 
まず、景気の先行きが怪しいということですが、不動産価格・株などは、世界の中央銀行が行うお金のバラマキ政策によって上昇続けており、実感はないですがなんとなく景気が良い気がしました(めっちゃ端折って書いてます)。ただ、米中の貿易摩擦とかで先行きに陰りが見えているような気がしました。
完全に後退しては投資家の購入意欲、銀行の融資姿勢も硬化したらなかなか売れません。
幸いかぼちゃの馬車を始めとした投資用不動産への不正融資から少し時間が経ち、銀行の融資が再開しているこのタイミングなら売れるということで、売ってしまおうと思いました。

次は船橋のアパートが購入から4年が経過し、2020年から減価償却の効果がなくなるということです。
船橋のアパートは木造の築30年超でしたので、減価償却期間は4年でした。2019年はちょうど最終年で、翌年以降は減価償却効果がなくなり、所得税の還付などが受けられなくなります。一方で、キャッシュフローはマイナスなのに、会計上は利益なので余計に税金を支払うデッドクロスが目の前に来ていました。
あと、1年保有していれば長期譲渡課税となり、税率が半額となるので保有しても良かったのですが、景気の先行きをかなり怪しいと思っていたので、売却を決断しました。
(現在、この記事を書いているときはコロナ禍の真っただ中なので、売却の判断は間違ってなかったと思っています。)
 
売却は、購入当社の管理会社にお願いしていましたが、半年経つもなかなか決まらなかったことから、管理会社切り替えと共に新たな管理会社と一般媒介契約を締結し、売却をお願いしました。
残債と諸経費、税金等を考慮し、2800万で売却を開始しました。
不動産は出した値段で売れることはないため、ここでも業者に「150万程度なら減額しても問題ないですよ。」と裁量を持たせました。
買主が見つかるまでの間、物件の見栄えをよくするために、立木・雑草の除去、塗装が剥がれへの再塗装などを行いました。人もそうですが、不動産も第一印象が大事です。選んでもらうためにはお化粧も必要なのです。
そして、売買をお願いしてから2か月後の2019年夏頃に買主が見つかりました。買主の物件価額の100万程度の減額に応じ、9月末に売却することができました。
売却まで行ったことは、売買契約の締結、日本政策金融公庫への売却通知(売却日の1ヵ月前に連絡し、所定の書類を記入・返送などなど普通の銀行と比べて独特な手続きが多い印象でした。)、住民票・印鑑証明書等の必要書類の取り寄せです。
 
不幸中の幸いとしては物件価格が3000万と比較的低額で木造だったということです。
これが1億円の物件で、鉄筋コンクリート(RC造)だったら、赤字額はこの何倍、何十倍になったでしょう。もしかしたら、自己破産していたかもしれません。
 
完全に勉強不足のせいで、高い授業料を払いましたが、大変勉強になったアパートでした。。。
 
このアパートの売却後、3ヵ月に懲りずに1棟アパートを購入していますが、また別の記事で書きたいと思います。