証券アナリスト試験は金融機関の運用部門の方が多く受験する資格です。会社によっては取得が義務付けられ、いざ受験しようと過去問を手に取った時に文系の方を中心に数字の多さにドン引きした方もいると思います。
今回のテーマは数学が苦手で証券アナリストの受験を足踏みしている方に対してどの程度数学がいるのかを記事にしました!
証券アナリストとは?
証券アナリストとは経済・株式・債券・企業を分析・調査するプロフェッショナルです。
この資格に独占業務は無いので、試験に合格しなくても経済・株に関する専門家と名乗ることができますし、仕事もできますが、日本証券アナリスト協会が実施している試験に合格することで一定の知識を持っていることが証明でき、信用が増します。主に銀行・証券会社・生損保・アセットマネジメントに努めている人が取得しています。
試験制度・勉強方法は過去の記事よりご覧ください。
証券アナリストで数学が必要な科目は?
科目は大きく証券分析・財務分析・経済の三科目に分けられ、残念ながらいずれも数学が必要です(ちなみに倫理も全く出てきません。というか出題しようがないです。)。
ただ、本当に数学が必要なのは証券分析だけです。過去問を解いていると分かるのですが、財務分析・経済は知識や四則演算程度で対応できるため、数学の部分を避けても合格できると思いますが、証券分析だけは避けれません。
証券分析の頻出問題である株式・債券ポートフォリオ戦略、投資政策とアセットアロケーション等は数学が必要であり、出来ないと全く得点できません。数学がご無沙汰の方は解説の数式の羅列を見て、不安になった方もいるかと思いますが、実際はそこまで恐れる必要はありません。
証券アナリストほぼ唯一の参考書であるTACのテキストを見てみると、求められる数学の知識はそこまで多くないことが分かると思います。
例えば、計量分析・統計学(標準偏差・分散・平均・回帰分析・微分)等々の知識が必要となります。
これらの用いて、株式のシャープレシオ、インフォメーションレシオ、ジェンセンのα、債券のデュレーション・コンベクシティを解いていくことになりますが、これから勉強する方からすると何のことやらという感じです。
でも、実際問題を解くと同じような問題ばかり出てくることに気づくでしょう。しかもそんなにボリュームがあるわけではないので繰り返し解けばいずれ出来るようになるので案外大したことがないということに気づくでしょう。
結局、数学が苦手でも出来るのか?
証券アナリスト試験は試験の制度上、合格までに少なくとも2年かかる試験です。一次試験は選択肢式のため、なんとなくうろ覚えでも突破できますが、二次試験は記述式なので、一次試験をなんとなく突破すると、問題範囲が広さ、出題の傾向も掴みにくく、難問奇問が割と出題されることに絶望して、挫折してしまう人もいます。
そう書くと勉強を辞めようかなと思ってしまった方もいると思いますが、そう判断するのは早いです。個人的には証券アナリストの受験者の大半(具体的な割合は分かりませんが・・・)は文系だと思っています。なので多くの受験生は高校以来の数学に四苦八苦しているはずで、その中の上位五割が受かる試験だと考えれば合格できるのではと思いませんか?これが数学の猛者しかいないアクチュアリーだっだら諦めるべきですが、そうではないので安心してもいいです。
筆者も文系で数学は大学に入ってからは全く使っていなかったので、証券アナリストの勉強を始める前に数学を学びなおそうと思い、数学のテキストを買いました。(正直、購入したテキストはあんまり使いませんでした。)
でも、学びなおしだけでとてつもない時間が掛かりそうだったので、TACの問題集で証券アナリストの勉強をしつつ、どうしても分からないところだけ数学の参考書で復習し、独学で合格することができています。
本日もお付き合い頂きありがとうございました。
↓にほんブログ村に参加しています!クリックしてくれると嬉しいです。