これの資格はかなりマニアックな資格でほとんどの人は知らないと思います。
なぜなら社団法人不動産証券化協会が2006年に新設した資格で、年間の受験者はわずかに2000人弱。対して、不動産業界の超マンモス資格の宅建士試験は20万人なので、それと比べるとわずか100分の1しかいません。。。
でも、不動産の証券化(リート)を取扱う会社(不動産会社・銀行・信託銀行・証券会社・保険会社等)ではめちゃくちゃ有名な資格で、民間資格でありながら不動産特定共同事業法で定められている業務管理者にもなることができます。つまり、業界人にとってはなかなか有用な資格なのです。
その不動産証券化マスターになるためには、協会が指定する講義に申込み、試験に合格・講習を修了し、一定の実務経営を満たすことでなることができます。この点は証券アナリストに似ています。
試験概要は以下をご覧ください。
試験概要
・受験資格:社団法人不動産証券化協会のマスター養成講座を受講すること。
【Course1】98000円 【Course2】58000円 ※税抜
※正会員・準会員の企業の社員の場合は割り引きがあります。
・試験日 :【Course1】11月頃 【Course2】2月頃
・試験時間:午前・午後 各120分
・試験形式:4肢択一式
・合格率 :【Course1】20%台後半、【Course2】95%
試験内容
*午前試験*
・不動産証券化と倫理行動(5問出題)
・不動産証券化の概論(20問出題)
・不動産投資の実務(25問出題)
*午後試験*
・不動産証券化商品の組成と運用(35問出題)
・ファイナンス理論と投資分析(15問出題)
試験制度の詳細は、協会のホームページより確認ください。
不動産証券化マスターの難易度・評価
この資格を受講するためには冒頭書いた通り、協会指定の講座に申込む必要があります。この講座の金額はcourse1・course2の合計で16万と高いものの、冒頭書いた通り、不動産・金融業界で不動産証券化に携わる方にとっては極めて価値があり、評価される資格ですので取得することをお勧めします。
正会員・準会員に属する会社の場合は、講座の費用が安くなったり、補助される会社もあるので、そのような制度があれば積極的に活用しましょう。
また、難易度についてですが、宅建士と同じく競争試験です。
合格率は2021年度まではだいたい35%程度でしたが、2022年度以降から20%後半まで急落しています。
合格基準点は緩やかに上昇傾向ですが、大きな変化が見られないことから、これまで過去問中心だった試験問題に変更があったものと想定されます。
難化した理由としては、恐らくですが受験者数が2000人前後から、3000人超とここ数年急増しており、あまり勉強していない受験層が増えたか、協会としてマスターの人数を絞っておきたいという思いがあるのかということが考えられます。
個人的な見方ですが、そこまで低くない合格率であるものの、受講料が高いということ、受験者が業界人ばかりで素人は少ないということもあり、受験者の大半は受験対策をしているので、数字以上になかなか厳しい試験だと思っています。
勉強方法・勉強時間は以下の議事よりご覧ください。
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