証券アナリストとは経済・株式・債券・企業を分析・調査するプロフェッショナルです。一般的な証券アナリストといえば、日本証券アナリスト協会が認定しているものを指しますが、米国証券アナリストはCFA Instituteが実施しているものです。正式名称は「Chartered Financial Analyst」なので、一般的に「CFA」と言われ、金融業界において最も価値のある資格と言われています。業界における認知度の高さ、有用性は日本の証券アナリスト(CMA)と比べ物にならないです。
日本証券アナリスト協会の試験制度・勉強方法は以下よりご覧ください。
今回はCFAの資格概要について紹介したいと思います。
受験資格
原則、「4年制大学卒業」していることが条件です。一定の職務経験があれば四大卒でなくても、受験することができます。
試験を受ける前に「CFA Institute」のHPより、所定の期限までに事前登録のうえ、登録料・受験料を支払っておく必要があります。日本では馴染みのない早期割引みたいな制度がありますので、受験を決意したらなるべく早く申し込みましょう。
受講料等
・登録料:US$450(初回のみ)
・受験料:US$1000(早期登録US$700)
※早期登録期限は試験の受験タイミングによって異なります。詳しくは公式HPよりご確認ください。
受験回数
・level1:5回
・level2:3回
・level3:3回
※2021年より受験回数が大幅に増えています。
試験形式・試験時間
・level1:3択(180問)/270分
・level2:3択(88問)/270分
・level3:3択(44問)・記述(大問3問)/270分
※試験は全てのレベルにおいて、午前・午後の二部構成です。
試験会場
プロメトリック株式会社のテストセンターで受験します。
試験範囲
証券アナリスト(CMA)試験と比較すると多くの分野で重複しています。ただ、フィンテック等の証券アナリスト(CMA)では出題されない内容も出題されます。詳しくはTACのHPよりご確認ください。
合格率(2020年)
・level1:49%
・level2:55%
・level3:56%
私見ですが、合格率は1次・2次・3次共に約40%~60%とそこまで低くないので、一見すると簡単な印象を受けます。ただ、極めて高い受講料(3次まで合計で数十万)を払わなければいけないということで受験する人は割と本気であることや、全て英語の試験であるため、日本語を母国語とするわれわれにとって、そもそも試験のハードルが高いということから、公表されている合格率以上に難しいと思った方がよいです。
一般的に証券アナリスト(CMA)試験合格直後で英語レベルが一定水準(TOEIC600点以上)あれば、level1程度は合格することができると言われていますが、level3は記述式が半分を占めることや、設問文が長いことからので、なんとか頑張ってlevel2まで突破してもここで諦める人が多いと言われています。
そのせいか、全世界でCFAの取得者は16万人いますが、日本では1400人程度しかいません。人口比でみてもかなり少ないということが分かります。そのため、冒頭でも書いたようにCFA取得者は金融業界で極めて重宝されます。
また、日本の証券アナリスト(CMA)にも国際公認投資アナリスト(CIIA)という国際資格があります。こちらは欧米で比較的取得者が多いと言われていますが、そもそも日本語で受験できるため、CFAと比べて認知度が大分低いという印象です。
筆者は現在level1を勉強中です。勉強方法は合格してから記載したいと思います。
本日もお付き合い頂きありがとうございました。
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